今回は、2010年6月号のTASCに掲載されたジョン・エイラーズとリック・ウェイズの記事「フラクタル次元が市場モードセンサーとしての役割を果たす」の内容を基に、フラクタル次元指標について解説します。
フラクタル次元の解釈に関する短い説明は以下の通りです。
フラクタル次元
市場価格がフラクタルであることに異論はありません。価格チャートは、時間枠に関係なく似たような形状をしています。5分足、日足、週足のチャートからラベルを取り除くと、それらを区別するのは難しいでしょう。フラクタルの形状は、時間間隔に関係なく同じ粗さと希薄さを持っているため、自己相似的です。この自己相似性は、あらゆる倍率での希薄さを表すフラクタル次元によって定義されます。
一般的なパターンのフラクタル次元を決定するために、数Nの異なるサイズの小さなオブジェクトSでパターンを覆います。サイズの異なる二つのセットのオブジェクト数の関係は次のようになります:


フラクタル次元指数指標は、その特性上、方向性を持ちません。代わりに、トレンドが存在するかどうかを示す役割を果たします。FDIの値が目標閾値未満であれば、トレンドは存在しません(市場はレンジ相場です)。その閾値を上回ると、市場はトレンドを形成していることになります。
