皆さん、こんにちは!今日はMetaTrader 5用のエキスパートアドバイザー(EA)、Combo_Rightについてお話しします。このEAは、ReshetovによってMQL4から改良されたものです。詳細はこちらから確認できます。
動作原理
このEAは基本的なトレーディングシステムをベースにしており、CCIインジケーターを使用しています。CCIの値がゼロ以上の場合は買い、ゼロ未満の場合は売りのシグナルを出します。
ただし、基本システムが間違うこともあるため、リニアパーセプトロンを用いてエラーを修正します。これにより、基本的なトレーディングシグナルを無視することもあります。
このシステムには、売り用、買い用、そして合計用の3つのパーセプトロンがあります。
パーセプトロンの出力値はゼロ以上またはゼロ未満のいずれかになります。合計パーセプトロンと最初のパーセプトロンの出力が共にマイナスの場合、売りポジションが開かれます。逆に、合計パーセプトロンと2番目のパーセプトロンの出力が共にプラスの場合は、買いポジションが開かれます。それ以外の場合は、基本システムのシグナルが使用されます。
著者は、このEAの設定手順を以下のように推奨しています。passパラメーターは1から4の値を取ります。pass=1の場合、パーセプトロンは使用されず、基本的なトレーディングシステムのみが設定されます。この時、tp1、sl1、CCIPeriod、CCIPriceのパラメーターを最適化します。次に、pass=2では売り用パーセプトロンを設定し、x12、x22、x32、x42、tp2、sl2、p2のパラメーターを最適化します。その後、pass=3では買い用パーセプトロンを設定し、x13、x23、x33、x43、tp3、sl3、p3のパラメーターを最適化します。最後に、pass=4では合計パーセプトロンを設定し、x14、x24、x34、x44、p4のパラメーターを最適化します。このEAはpass=4を使用します。
以下の画像は、テスターにおけるこのEAの動作結果を示しています。1は最適化結果、2はフォワードテスト結果です。
図1: 最適化結果。
図2: フォワードテスト結果。
パラメーター一覧
- tp1 - 基本シグナルでポジションをオープンした際のテイクプロフィット。
- sl1 - 基本シグナルでポジションをオープンした際のストップロス。
- CCIPeriod - CCIの期間。
- CCIPrice - CCIの価格。
- x12, x22, x32, x42 - 売り用パーセプトロンの重み。
- tp2 - 売り用パーセプトロンシグナルでポジションをオープンした際のテイクプロフィット。
- sl2 - 売り用パーセプトロンシグナルでポジションをオープンした際のストップロス。
- p2 - 売り用パーセプトロンによる履歴データのカバレッジ期間。
- x13, x23, x33, x43 - 買い用パーセプトロンの重み。
- tp3 - 買い用パーセプトロンシグナルでポジションをオープンした際のテイクプロフィット。
- sl3 - 買い用パーセプトロンシグナルでポジションをオープンした際のストップロス。
- p3 - 買い用パーセプトロンによる履歴データのカバレッジ期間。
- x14, x24, x34, x44 - 合計パーセプトロンの重み。
- p4 - 合計パーセプトロンによる履歴データのカバレッジ期間。
- pass - エキスパートアドバイザーのモード: 1が基本システム、2が売りパーセプトロン、3が買いパーセプトロン、4が全てのパーセプトロン。
- lots - ポジションのボリューム。
- Shift - 価格データが使用されるバー: 0 - 現在形成中のバー、1 - 最初に形成されたバー。