今回は、MetaTrader 5用のインジケーターNRTRを基にした、ロングとショートポジションのための2つの同一のトレーディングシステムについてご紹介します。このシステムは、1つのEA内で異なる設定が可能です。
EAの入力設定
- 名前が「L」で始まるものは、ロングポジションを管理するための入力です。
- 名前が「S」で始まるものは、ショートポジションを管理するための入力です。
//+----------------------------------------------+ //| ロングポジション用のEA入力パラメータ | //+----------------------------------------------+ input uint L_Magic=777; //L マジックナンバー input double L_MM=0.1; //L 取引における預金の割合 input MarginMode L_MMMode=LOT; //L ロットサイズの検出方法 //+----------------------------------------------+ //| ショートポジション用のEA入力パラメータ | //+----------------------------------------------+ input uint S_Magic=555; //S マジックナンバー input double S_MM=0.1; //S 取引における預金の割合 input MarginMode S_MMMode=LOT; //S ロットサイズの検出方法
この2つのトレーディングシステムは、それぞれ異なるマジックナンバーを持ち、完全に独立しています。実際の金融市場は対称的であることは少ないため、強気と弱気の取引には異なるパラメータが必要なことがよくあります。EAの設定を簡単にするために、最初は一方のトレーディングシステムのみをテストし、もう一方は関連するスイッチを使って無効にしておくと良いでしょう。
input bool L_PosOpen=true; //L ロングポジションへのエントリー許可 input bool L_PosClose=true; //L ロングポジションのクローズ許可
最初のシステムの設定が完了したら、次に2つ目のシステムを有効にして設定を行ってください。
このEAが正常に動作するためには、コンパイルされたNRTR.ex5インジケーターファイルが<terminal_data_folder>\MQL5\Indicatorsフォルダ内に存在する必要があります。
以下のテストでは、デフォルトのEA入力が使用されました。テスト中はストップロスやテイクプロフィットは使用していません。
Fig 1. 対称設定のチャートでの代表的な取引
2016年のGBPJPY H4のテスト結果は以下の通りです：
Fig. 2. テスト結果チャート
Fig. 3. 非対称設定のチャートでの代表的な取引