SARトレーディングシステムは、ウエレス・ワイルダーによって開発されたストップ・アンド・リバーサル（SAR）の動作を示しています。このシステムは、オープンポジションの有無を確認し、パラボリックシステムのパラメータに基づいてストップロスを加速して移動させます。
新しいバーが開くたびに、EAはパラボリックに基づいて決定された値だけストップロスを移動させます。加速要因により、ストップロスが移動する量は徐々に増加します。そのため、ストップロスは目に見える加速を伴って動きます。SARシステムの詳細については、以下で説明します。
ワイルダーはSARを、パラボリックが現在の価格に触れた瞬間に逆転ポジションを取るために考案しましたが、提案されたシステムではSARを効果的なトレーリングストップとして利用しています。
ストップロスのトレーリングシステムの動作を示すために、ランダムな買いまたは売りポジションを開くオプションが提供されています。EAは「ランダムトレード切替」が「真」に設定されている場合にのみランダムポジションを開きます。このスイッチが「偽」に設定されている場合、EAは自動的にポジションを開くことはありません。
ただし、パラボリックシステムはアクティブなままです。つまり、EAは手動で開かれたポジションや他のエキスパートによって開かれたポジションをトレイルすることができます。
また、EAは新しいポジションを開くまでの遅延を設定する機能も備えています。遅延時間はタイマーによって設定されます。
以下は、EAの外部パラメータと簡単なコメントです：
- 初期ストップロス（ポイント） — パラボリックトレーリング開始前の初期ストップロス値。
- SAR加速要因の増分ステップ — パラボリック加速要因の増分（下記説明参照）。
- SAR加速要因の最大値 — パラボリック加速要因の最大値（下記説明参照）。
- ランダムトレード切替 — ランダムポジションオープンの切替（真 — 手動で取引を行う機能を有効にする）。
- タイマー周波数（秒） — 新しい取引を開くまでの遅延。
新しいバーが開くたびに、システムは新しいストップロス値を計算する必要があります。ロングポジションの場合、新しい値は以下のように計算されます：
SAR(n+1) = SAR(n) + AF x [EP - SAR(n)]。
したがって、ショートポジションの場合は新しいストップロス値が以下のように計算されます：
SAR(n+1) = SAR(n) - AF x [SAR(n) - EP]。
ここで、
- SAR(n+1) — 新しい（n+1）バーでのストップロスレベル、
- SAR(n) — 前の（n）バーでのストップロスレベル、
- EP — （エクストリームポイント） — トレーリングストップが開始されて以来記録された価格の新しい最高値（ロングポジションの場合）または最低値（ショートポジションの場合）、
- AF — （加速要因） — 各バーで新しいエクストリームポイントに達するたびに一定のステップで増加する係数。加速要因は最大値に達するまで増加します。